【ゴルフ上達Tips集#04】 スイングの細分化の罠~スイング迷子にならないために

ゴルフ上達のための様々な情報があふれる中、一般アマチュアゴルファーが道なき道を行くためのガイドを示すべく、本サイトでは「いちごる上達マップ」シリーズをまとめました。(☞いちごる上達マップの見方

今回は、ゴルフ「スイング」に関して、詳細な点に言及するのではなく、一歩引いた視点で、「スイング作りのための道しるべ」を示したいと思います。

概略は以下の通りです。

  • ゴルフレッスン及びYouTubeなどのゴルフレッスンコンテンツには、2種類のレッスンアプローチ(スイング全体調整アプローチとスイング分解・改造アプローチ)がある
  • 上達のためには両者のバランスが重要であるものの、現状の多くのレッスンは一方(分解・改造アプローチ)に偏っており、多くの方がバランスが取れていない練習方法となってしまっている
  • 2つのアプローチには優先順位に違いがあり、それを守った上で、バランスを取りながらゴルフ上達のプロセスを踏むことが大切
  • そうすることで情報が氾濫する中でも、ゴルフ迷子、スイング迷子に陥ることなく、効率的に上達していくことができる

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2つのレッスンアプローチ

ゴルファーである以上、スコアもさることながら、プロのような「美しいスイング」に憧れを抱く人も多いと思います。 

また、スコアを追求するためにも、今以上に飛距離が欲しい、バーディーチャンスを作れるような精度の高いショットを打ちたい、と思い、そのためにはやはり参考となるのは一流プロのスイング(美しいスイング)だ、と考える方もいるでしょう。

 僕自身も、友人に誘われたことをきっかけに23歳からゴルフをはじめ、かなりの期間(10年以上)、そのような考えでいました。 

「どうやったらプロみたいに恰好いいスイングができるのか」

「どうやったらもっと飛ぶのか」

「どうやったら方向性が安定するのか」 などなど。

 ところが、ある時「ゴルフスイングの本質って、(今まで思っていたのとまったく違って)もしかしたらこういうこと?」という気付きを得たことをきっかけにゴルフを教えるようになり、より深く「スイングを効率的に身に着けるためには?」という観点で手探りをする中で、気付いたことがあります。

 それは、世の中にいろいろなゴルフ理論や教え方があるけれど、ある観点から大きく分けると2つに分類できるのではないか、ということです。 

その2つとは以下です。

  • ゴルフスイング全体に着目した方法(全体調整アプローチ)
  • ゴルフスイングの部分に着目した方法(分解・改造アプローチ)

はじめに断っておきたいのは、これらはどちらが正しくて、どちらが誤りということではありません。

両方のバランスが重要だと思っていますが、ここでは世の中一般の傾向として、「分解・改造アプローチ」に偏重している点について、注意を促しておきたいです。

 その注意点を一言で表したのが、「スイングの細分化の罠」です。

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スイングの細分化の罠とは~分解・改造アプローチ偏重(≒スイング改造主義)の落とし穴

「スイングの細分化の罠」というのは、僕自身がいつからともなく使い始めた言葉です(既出の言葉であればご指摘願いたい)。

これは、何を隠そう自分自身がその罠に陥っていたという経験と、SNSで一般アマチュアゴルファーの公開している練習方法や考え方を見た限りにおいて感じた、「ゴルフの上達を阻む落とし穴」を表現したものです。 

どういうことかというと、(僕自身もそうでしたが)多くの人が、スイングの表面的な形や動き、感覚にとらわれて、それに修正を加えようとする方法(=分解・改造アプローチ)で練習を進めています。

 例えば、

・ トップの位置をもう少し「高く(低く)」したいから、もう少しそう意識しよう

・ ハンドファーストに打つには○○を意識してスイングしよう

・ 一流選手は軸足カカトの粘りがあるスイングをしている。だからべた足で打つ練習をしよう

・ 調子が良かった時の動画と今を比較したら、○○が△△だったが、今は××になってしまっているから、そこを修正しよう。 などなど。

 要は、「体の○○を××する意識でスイングする練習」をしていることが多いです。

 またこの種の悩みを解決するレッスンとしては「○○の治し方」などのタイトルが付いているモノが多いです(必ずしも、そのようなタイトルすべてが分解・改造アプローチとも限らないですが)。 

これらがすべてNGだとは一概には言えません。

確かに、「何も意識せずに闇雲にスイングするだけ」では、現状のレベルからステップアップできないため、時として改善ポイントを意識する必要があると考えられます。

 けれど、「スイングの一部に着目して、その修正に終始する練習」だけでよいか、というとそうでもないと考えています。 

それは、例えばミニ四駆が動かなくなって、いろいろ原因を突き止めるために、分解してみたはいいが、そのままの状態になってしまっているのに近いように感じます(これでは壊れたままの状態と変わらない。もう一度組み立てなおして、正常に動くかどうか確認する必要がある。ちなみに、いちごるは、ミニ四駆に関しては『レッツ&ゴー‼︎』ではなく、『ダッシュ四駆郎』世代である) 。

ゴルフレッスン系コンテンツは、分解・改造アプローチに基づいているものが多数派です。

 これだけに取り組んでばかりいると、「正常な動作確認」が出来ず、その結果、「昨日の練習では調子が良かったのに、今日のラウンドではめちゃくちゃ!」が頻発してしまう可能性があります。 

また、ひどい時にはどうやって打てばよいか分からなくなる「スイング迷子」と呼ばれる状態になってしまいます。 

このように、過度に分解・改造アプローチに偏重してしまい、それによって問題が悪化する状況を、僕は「スイングの細分化の罠」と呼んでいます。

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全体調整アプローチとは~スイングの「整え方」

それでは、分解・改造アプローチと異なるもう一つのアプローチ、スイング全体調整アプローチとは何でしょうか。

それは、上の主壊れたミニ四駆の例でいう「正常に動くかどうかの動作確認」みたいなものです。 

このアプローチの特徴は以下の4つ挙げられます。

  • 基本的には「スイング中のあれやこれやは考えず、出来る限り無心に振れるようなスイング調整方法」である
  • このアプローチを取る練習方法は、「ただそれをやるだけで、結果的に望ましい動きになる」というものが多い
  • リズムやタイミングを整える観点が含まれる
  • 結果的にそれが出来ると「気持ち良い/心地よい」感覚が得られる

 代表的な練習方法は、「連続素振り(☞【上達マップ06,【上達マップ08】)」。

 連続素振りは、(多少の注意点はあるものの)基本的には無心(=①)で連続素振りをやる方が、実際にボールを打つ場合よりも、望ましい動きになる(=②)ことが多く、リズムよく振る(=③)ことは気持ちよく(=④)、結果的にスイングのほとんど全体(バックスイング~インパクト~フォロー)を整えられる点で、全体調整アプローチに属する練習方法であるといえます。 

また、一見すると分解アプローチとも言えそうですが、実質的に全体調整アプローチとして位置付けられるものもあります。 

インパクトバッグを叩く時の動作(☞上達Tips集#15)」は、インパクトの瞬間まででスイングが終わってしまう練習方法という意味では、分解アプローチとも言えますが、一方で、バックスイングや切り替えしなどの局面で、結果的に望ましい体の使い方が出来るという意味では、スイング「調整」アプローチといえます。 (本来は、フォロースルーはこれらの動きの結果であるため、正しく行えれば、実質的に「全体」調整アプローチになりうる)

 また、いちごるでも紹介している「右手離しスイング(☞【上達マップ12】)」も「右手を途中で離す」ことから、スイングを分解しているともいえますが、この点を除けば、スイング全体をカバーしたスイングであるため、スイング全体調整アプローチに分類してもよい練習方法だと考えています。 

なお、いちごるでは、1ショットを打つ際にも、スイング時に出来る限り無心で振ってほしいことと、リズムを整えていただきたいこと、上半身に力が入りがちなアマチュアの特徴を考慮して、「左足~右足~左足~のリズムで振って、フィニッシュ静止」のみを心がけてもらっています(☞【Tips集#03 ナイススイングとは】参照)

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2つのアプローチの優先順位

以上の通り、ゴルフレッスンもしくは関連コンテンツには2つのアプローチがありますが、ここでこれらの優先順位に言及しておきます。

 結論から言うと、いちゴルでは、スイング全体調整アプローチをまずは(完ぺきではなくても)意識した練習をした方が良いと、考えています。

 その理由は、以下の通りです。

  • プレーヤーの現時点での最善のスイングは、出来る限り無心になって振れた時に出現する
  • 練習では分解・改造アプローチで上手くいったとしても、ゴルフ場での再現性が低く(練習場で意識したら調子よかったことを、ゴルフ場でやろうとしてもできなかった)、逆にリズムなどを重視したスイングの方がラウンドでの再現性が高いと考えられる
  • スイングを分解するのは簡単だが、組み立て直す方法を知っておかないと、元に戻せなくなる(分解する前に、整える方法を覚える方が安全) などです。

 確かに❶における「現時点の最善のスイング」が、自分の思うほど完ぺきなものではないかもしれません。

それでも、「完璧」を目指して壊れるよりも、常に「最善」の状態を確保しながら前に進める状態にしておくことが大切だと考えています。

そこに立ち戻る方法が、連続素振りをはじめとした、スイング全体調整アプローチに基づく練習方法なのです。 

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まとめ

今回は、個別のスイング論にそれほど立ち入らずに、世の中にある「スイング作り」の方法を俯瞰するべく、大胆にもレッスン(上達)アプローチを2つに分けて紹介してきました。 

いちごるでは、基本的には、スイング全体調整アプローチを採用しています。

「基本的には」というのは、どの練習方法をとっても、少なからず「部分に着目する必要性」が生じるものだと考えているからです。

 例えば、「連続素振り」も人によっては、最初はぎこちない動きになってしまうことも多いです。

 そんな時に、とにかく「無心で振って!」というよりは、ある程度の注意点(例えば、リズムを一定に、左右対称に、など)を伝える必要があり、この時素振りをする側はそれを「意識」する必要があります。

 全体調整アプローチを習得する過程でも、一種の分解を必要とする点で、いちゴルは「基本的に」全体調整アプローチなのです。 

ただ、全体調整アプローチで「スイングの整え方」を覚えると、有象無象にある練習方法に取り掛かって、たとえそれが自分に合わない方法であっても、すぐに「現時点の最善スイング」に戻れると考えています。(=立ち返る場所)

 レッスンする側としてまず伝えるべき練習方法としても、独学する上でまず身に着けるべき練習方法としても、全体調整アプローチ的な練習方法を習得してもらうことが上達の近道だと、いちゴルでは考えています。

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