【ゴルフ上達マップ05】
いちごる練習ドリルの概要
一生楽しむゴルフの基礎講座~通称・いちごる!がお送りする、ゴルフ上達の道しるべ第5弾。前回までの3回で、ナイススイングの本質的な要素についてお伝えしました。
今回は、「では実際にどのようにしたら、それを身に付けられるのか?」という点で、必要になってくる練習方法を紹介します。
情報が氾濫したゴルフレッスン業界では、「これだけやれば100切り」というコンテンツがたくさんあって、「どれをやれば?」状態になってしまっています。
いちゴルでは、「この1つだけ! 」というものはありませんが、多くの方に有用な(汎用的に効果のある)練習ドリルを10個用意しています。
今回はその概要をお伝えします!
いちごる練習ドリル~上達マップの中の位置づけ
まずは恒例、今回の内容をいちゴル上達マップのどこに位置づけられるかを確認しましょう。
いちゴル上達マップには「2×2の本質」がありました。
「2×2」というのは、ゴルフ「スイング」の観点とゴルフという「スポーツ」の観点、この2つの観点にそれぞれ2つの本質があるのでそう表現しています。
このうち、「スイング」の本質は、ナイススイングとは何か? についての本質的な要素で、「ナイスショットの確率をあげていくためのもの」でした。
一方「スポーツ」の本質は、ラウンド中のつきものであるミスショットを前提として、ナイスプレー(より少ないスコアでラウンド)をするための本質的な要素です。いわば「ショットのミスを結果のミスにしない(大たたきしない)ためのもの」です。
そして、今回の練習ドリルの総括は、「スイングの本質」を実際に身に着けていくために必要な練習方法全般の紹介となります。
いちごる練習ドリルの特徴
【いちごる練習ドリル】では、「正しいスイングをした時の感覚は、こういう感覚か!」という具合に、【ゴルフスイングの本質】について「頭で理解」したことを、ドリルを通じて「体で理解(=コツをつかむ)」していただくことを目標にしています。
いちごる練習ドリルの特徴を挙げるとすれば次の2点です。
- ほとんどが「素振り」
- どれもゴルフ「スイング」の本質に関わっている
特徴① ほとんどが「素振り」
いちごる練習ドリルは、冒頭のマップの中の位置づけで見た通り全部で10個あります。
そのうちボールを打たないドリルは8つもあります。
さらにそのうちの5つが、ボールを打たないどころか、ゴルフクラブさえも持たず、ペットボトルやロープやホースを持って実践するドリルとなっています。
これは、何も奇をてらったわけではなく、②とも関わりますが、必要なものを追求した結果、この10個が厳選されたのです。
素振り(ボールを打たない練習)が多いのにはワケがあります。
それは「いちゴル上達マップ04」でも言及した通り、ゴルフスイングとは本来はナチュラルな動作であり、ゴルフスイングをする行為自体が心地よいものであるはずです。このナチュラルで心地よいスイングを実現するためには、プレッシャーを極力除いた状況でスイングする必要があります。これが、いちゴル練習ドリルに素振りが多い理由です。
また、ゴルフというスポーツの特徴を考えると、野球やテニスなど、他の「道具でボールを打つ」スポーツよりも、素振りの重要性が高い理由が分かります。それはゴルフというスポーツの特徴は、他の多くの球技と異なり、「スイングの対象となるボールは静止している」ということです。
これはすなわち、スイングする人自らの動きが正しく、再現性高い動作を行うことができれば、必ずボールが打てる、ということです。
その意味ではボールを打つ練習の必要性は皆さんが考えるほど高くはありません。
ただし、100yd以内における距離感を磨くためであったり、球筋をコントロールする練習などは、ボールを実際に打たないと確認できない練習もあります。この目的の練習においては実際にボールを打つ必要性が生じます。
また、初心者・初級者~中級者において、素振りでは力の抜けた、理想的なスイングに近づけられたとしても、ボールを実際に打つ(というプレッシャーがある)際に、素振りのスイングを再現できるかどうかを確認するためには、やはりボールを打つ練習が必要になります。
重要なのは、スイング作りのためか、実践的なボールコントロールの練習のためかを明確にして、前者であれば重要視すべきは素振りをはじめとした練習となる点であると考えております。
特徴② すべてゴルフスイングの本質にかかわっているということ
いちごる練習ドリルは、すべて何かしらゴルフ「スイング」の本質とかかわっているものになります。
これは、ゴルフスイングの本質を体感・習得することが目的なので、当然と言えば当然です。
ですが、今一度ゴルフスイングの本質を思い返して、それらとの関連を意識してドリルに取り組んでもらえると効果的だと考えています。
ゴルフ「スイング」の本質でお伝えしたキーワードとしては、「ナチュラルな動き」「遠心力」「地面反力」「歩きながら振るかのような感覚」などでした。
いちごる練習ドリルは、何かしらこれらのことを体感・習得するためのドリルとなっています。とりわけ「遠心力」については、ほとんどのドリルに関わってきます。
その理由は、「遠心力」は、スイング系のスポーツをする場合にはよく関わってくる力の働きですが、普段の生活では、あまり関わってこないため、読者によっては「遠心力が働いている感覚」がどういった感覚を体感することが難しいからです。
また、頭で「遠心力が大切だ!」と理解できたとしても、実際にゴルフクラブ を振ったり、ボールを打とうとすると、どうしても体に力が入ったり、ナイスショットに対する欲やミスショットに対する恐れから、遠心力を活用したスイングができないことも多いです。
そのため、まずはその状態を体で覚えてもらい、ゴルフスイングをする際、またはボールを実際に打つ際にできていない状態との「ギャップ」を感じてもらい、その差を埋める努力が上達の近道だと考えています。
遠心力がドリルのメインとなっているもう一つの理由は、「地面反力」が、「遠心力」とは逆に、普段から読者の皆さんが、活用しているものであり、そこまで練習する必要がないためです。
簡単に言うと、重力の存在する地球上で、ゴルフのみならず他のスポーツや日常生活を送る上では、必ず地面反力の影響を受けています。なぜなら、体重65キロの人が地面の上に立っている=地面からも65キロの力を受けているということだからです。(でないと沼地にいるがごとく沈んでいく)
したがって、少なくとも平均で90を切るところくらいまでを目標とするのであれば、あまり地面反力の効果について深入りする必要はなく、ここに紹介されているいくつかのドリルで体感できたことを、ゴルフスイングに取り入れられれば十分かと考えています。
2つの注意点~まとめに代えて
以上の特徴や意図を持った練習ドリルを取り組む上で、注意点が2つあります。
注意点① 最初は難しいかもしれない、けれど必ずできるようになってほしいもの(できるようになるはずのもの)
いちごる練習ドリルは、中にはすぐに上手にできないものや、効果を実感できないものがあるかもしれません。
すぐに上手にできなかったり、あまり効果を実感できなかった時「このドリルは、私には合っていないのかな」と思ってしまうものです。
ですが、諦めないでほしいのです。
これを読んでいる方々の多くは、ゴルフを楽しみたい、そしてそのためにはある程度思うようにボールが打てるようになりたい、と思われていると思います。いちゴル的には、ボールを上手に打つためには、ゴルフ「スイング」の本質が重要であると考えていて、いちごる練習ドリルは、ゴルフスイングの本質を体感し、習得するために効果的のあるものです。
(極論を言うのは僕の主義に反しますが)極端に言うと、「いちごる練習ドリルの習得をあきらめる」ということは、「ゴルフの上達をあきらめる」に近いとすら考えています。
ゴルフは正しいスイングをしなくても、まぐれで良い打球が出ることがあります。しかし、それは再現性の高い動きではないため、いくら練習しても上手くなったり、また戻ったり、を繰り返してしまいます。
(今日閃いた! !と思ったことが、次の日にはできない、というのはゴルフに熱心な方ほど何回も経験したことと思います)
要は、普通に打っているだけだど、どのようなスイングがナイススイングかがわからないのです。
この点、いちごる練習ドリルは、最初は難しい場合も多いです。それができるようになると、確実にナイススイングに近づき、結果としてナイスショットが増えます。
注意点② 気持ち良い/心地よいという感覚が、正しくできている証拠
(アプローチを除く)10の練習ドリルは、全てナチュラルな動きを導き出すためにあり、大切にしていただきたい感覚は、そのドリルが「気持ちの良い/心地の良いものかどうか」と言う感覚です。(これはいちゴル上達マップ03の内容そのままです。)
どんなに効果的な練習方法も、そのやり方が間違っていたら意味を成しません。ただ、こうして文字で伝えている以上、一方的に伝えることしかできず、その練習ドリルを実践されている方の方法が正しくできているのか、誤っているのかを指摘することはできません。
例えば、遠心力を一つとっても、それを体感してもらった場合に、その動きの表現の仕方は人それぞれです。人によっては、「腕が引っ張られる」と感じる場合もあれば、「引っ張り合っている」と感じる場合もあれば、「腕がフワッとなる感覚」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
僕が実際に指導する場合は、これら本人が体感するであろう感覚表現をできる限り多様に使って伝えるようにはしています。
ただ、各人の感じ方は千差万別なので、感覚を言葉にする場合は、必ずしも本人達にフィットする表現ではないかもしれません。
この点、気持ちが良いか/心地が良いかと言う観点は、多くの人に共通する感覚だと思っています。
ですので、練習ドリルを実践する場合は、「気持ち良さ/心地良さ」であったり、「こうすると無理のない、自然な動きができるな。」と言う感覚を大切にしてほしいと考えています。
その感覚があれば、正しい動きができている可能性が高く、上達への最短ルート乗っている思います。
繰り返しになりますが、いちごる練習ドリルは、ゴルフ「スイング」の本質を体得するための練習方法です。練習方法の紹介も大事ですが、本質的な話を進めていくことも大事です。
ですので、練習ドリルの紹介は、10回連続で紹介するのではなく、折に触れて不定期に紹介していくことになる予定です。とはいえ、練習ドリルを知ってもらって、実践してもらわないことには「頭でっかち」になってしまいますので、次回はその中でも最も重要な練習ドリル(素振り)を紹介したいと思います。
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