【ゴルフ上達マップ14】ロープ素振り~練習ドリル④
一生楽むゴルフの基礎講座~通称・いちごる!がお送りする、ゴルフ上達の道しるべ14回目。
いちゴルで最も大切にしていることは、「ナイスショットよりもナイススイングを!」という「形にこだわるのではない、ナチュラルなスイング(=ナイススイング)」を前提としたゴルフ。
今回は、いちごる練習ドリルその4として、「ロープ素振り」を紹介します。
このサイトで紹介しているのは、「2×2の本質」とそれを実際にでできるようになるための練習ドリル。
2×2の本質をはじめとした知識が、「上達のための地図」であるならば、それを身につけていくための練習ドリルは、地図を見ながら目的地に到達するための「コンパス」のようなもの。
紹介しているドリルは、コンテンツを見たらすぐに出来るようになるとは限らない(人によっては難しく感じるのものもある)ですが、これを習得すること=ゴルフスイングの重要な基礎を習得すること、と位置付けております。(できないからといってすぐに投げ出さないでほしい)
ぜひ、チャレンジしてみてください!
(初めていちゴル上達マップをご覧になられる方は、まずは「◆いちゴル上達マップの見方(☞LINK)」をご覧ください。)
ゴルフ「スイング」の本質との関係
いちゴル練習ドリル4つ目は、家でもできるシリーズでもあります(そして、ボールを打たないどころか、クラブも持たせてもらえないドリルシリーズ)。
今回紹介するのは、僕が「ロープ素振り」と呼んでいるものになります。
このロープ素振りは、いちゴル上達マップ#02「ゴルフスイングの本質①」で紹介した本質のうちの1つ、「振り子のような動き」、「円運動」、「遠心力」などのキーワードに関連します。
このドリルは、これらのキーワードを「体感する」ためのドリルとして採用しています。
本質①で述べた通り、理想的なゴルフスイングでは、ゴルフクラブの先端には遠心力が働いています。
一方で、初心者や場合によっては中級者でも、理想的なスイングから乖離している場合、この遠心力を上手く活用できていないことがあります。
遠心力を活用したスイングが出来ていない状態では、どんなに形を意識して修正しても、スイングの根本的な問題を解決する事は難しいと考えています。
例えば、「トップの形がシャフトクロスになっているのでもう少しレイドオフにしよう」、「ダウンスイングはもっとシャローに」、「インパクトはハンドファースト」と言ったことを意識する場合があるかもしれませんが、多くの場合、何かを意識することで「遠心力を活用したスイング=ナチュラルで理にかなったスイング」が阻害されます。
また逆に、ナチュラルで理にかなった動きを追求していけば、自然と形も整ってくるものと考えています。
要は、まずは遠心力を活用したナチュラルなスイングありき、ということを強調したいわけです。
それではナチュラルなスイングが出来ているか否かをどのように知ることができるのでしょうか。
その答えの1つが、ロープ素振りになります。
意外と難しいロープ素振り
- 本当はクラブはキチっと振れていない?!
簡単そうに見えて難しいのが、この柔らかいものを振るという動作。
ゴルフスイング中、クラブヘッドには遠心力が働いていくハズですが、初中級者のアマチュアの多くは、力んでしまったり、ボールにクラブヘッドを当てに行こうとする動作が入ってしまい、本来のナチュラルな動きからズレた動きをしてしまいがちです。
ところが、ゴルフクラブを振る限りにおいては、本人はその「正しいスイングとのズレ」を自覚しづらいと言う難点があります。
これはちょうど幼い子供が「補助輪付きの自転車」に乗っているのと似たような状態です。
子供が補助輪付きの自転車に乗っているのは、一見すると自転車に乗れているようにも見えますが、本当に乗れるかどうかは、補助輪をとればすぐ分かります。
ゴルフも、ゴルフクラブを握ってスイングしている限りでは、どれほど「本来の理にかなったスイング」からズレているかは分かりにくいものです。
どんなに自分の理想とするフォームをイメージして反復練習をしても、結果は正直で(特にラウンドでは)ボールはなかなか思うようには飛んでいきません。
その原因は、ゴルフスイング的なスイングをしているかもしれませんが、ゴルフスイングができていない、ということに起因するのです。
- 遠心力を活用したスイングができているかのチェックポイント~ロープ素振り
この点、ロープなどの柔らかいものを振ると、遠心力を活用できているか否か(理にかなったスイングができているか否か)が一目瞭然です。
ロープを持ってもゴルフスイングをするかの様に振れれば、遠心力を活用できている状態で、そうでなければ改善の余地があるという証拠になります。
人によってはこのロープ素振りがことの外難しく、ロープに遊ばれてしまい、手に負えない感じになってしまいます。(例えば、体に上手に巻き付かない、巻き付くけど物凄い勢いでロープが体に当たって痛い…など)
その様な方は、ともすればクラブの方がまだ振りやすく感じますが、理にかなったスイングが出来ていない可能性が高く、練習してある程度までは上手くなるかもしれませんが、ラウンドで急に当たらなくなったり、練習効率が悪かったりする可能性があります。
遠心力を活用したゴルフスイングの基礎ができているか否かのチェックのために、また、それを習得するための練習として、ロープ素振りは最適だと思います。
ロープ素振りができないうちは、クラブでボールを打つ練習をするよりも、ロープをキチっと振れるようになる方が、練習効率が上がると考えています。
練習方法
①太さ20ミリくらいのロープを160〜200センチの長さ用意して、これを半分に折り、切れ端側を両手で持ちます。
※ロープは軽すぎると遠心力を得づらいので注意してください。
②ゴルフスイングでクラブを振る時と同様にスイングします
《ポイント》
・腕を主体として動かしてしまうとうまくロープがしならず、なおかつ体に勢いよくぶつかります。(危険ですので注意してください)
・トップスイングからダウンスイングにかけて先端が遅れてきますが、インパクトエリア付近で先端が手元を追い越せるようになるとうまくフィニッシュを迎えられます。
・3連続素振りと同様、打つ方向(右打ち)だけでなく、バックスイング方向(左打ち)も同じリズムで振れると安定して振れます。
・ロープが上手く振れるようになると、あとはその振り方と同じリズムを心がけてゴルフクラブ を振れれば、先端に重みを感じた(いわゆる遠心力の働いた)スイングを体感することができます。
・ロープ素振りも連続でスイングするとより効果的です。
・できるようになると、「ゆっくり振ったり」「速く振ったり」することも自在にできるはずです。
また、ここでも、繰り返しになりますが、正しいスイングができているか否かの最大のポイントは、その素振りをしていてある種の「心地よさ/気持ちよさ」を感じ取れるかどうかということです。
※※※どうしても柔らかいものを振るのが苦手な方へ※※※
柔らかいものを振るのは思いのほか難しいです。連続で振ると、最初はロープが体に「たたきつけられて痛い」という方は、まずは、「左右の肩に軽くロープを乗せる」ようにしてみてください。それが出来るようになると、あとはテンポを上げて連続で振れる様に工夫するとよいかもしれません。
③3連続素振りとの併用
ロープ素振りで連続で気持ちよく振れるようになれば、いちゴル上達マップ#06で紹介した「3連続素振り」と併用するとより効果的です。
ロープ素振りを連続で往復で5~10回行った後、クラブ(アイアンのほうが最初は分かりやすいです)に持ち替えて、ロープ素振りと同じようなリズム、テンポ、力感で3連続素振りをしてみると、スイング中に「クラブの先端に重み」を感じることができるのではないでしょうか。
それこそが、「遠心力」の正体であり、言葉にするのであれば、「先端に重みが感じられる」「クラブに振られる感じがする」「クラブの先端と引っ張り合っている」といったような表現になるのではないでしょうか。
この感覚が体で理解できれば、その感覚を大切にしてボールを打ってみましょう。ボールを打つ段になると、とかくいつものスイングが顔を出しそうになりますが、そうなるとせっかく感じた遠心力が消えてしまいます。
「素振りと同じ」「素振りの軌道の中にボールが置いてあるだけ」と思って素振りを再現してみてください。
素振りと同じように振れたとき、結果的に驚くほどのナイスショットが、驚くほど楽に打てるようになっていることに気が付くことと思います。
その時に初めて、ゴルフスイングで追いかけるべき理想(ゴルフスイングの本質)を理解したといえるのではないでしょうか。
④右手離しスイング的な練習
上達ノート#12「右手離しスイング」を、このロープ素振りにおいて取り入れるのも効果的です。
ロープをもって右手離しの素振りをすることで、右半身が必要以上に悪さをせずに体がナチュラルに動く感覚を体感いただけるかと思います。
☆参考☆
柔らかいものを振るという点ではロープ以外でも同様な効果が得られます。市販されている似たような器具としては、トルネードスティック、スイングプロなどがあります。
ただ、似たような練習ドリルとして「タオルを振る」ドリルがありますが、こちらは私は初心者にはお勧めしていません。
細かい説明は割愛しますが、タオルの場合は軽すぎること、空気抵抗が大きいことなどにより、初心者が取り組むと本当の効果が実感しにくいのが、お勧めしていない理由です。
今回の内容を実践する上では、適度な長さ、適度な重さのロープが良いと考えています。
まとめ
- ゴルフクラブを振る(=ゴルフスイング)は意外とできているようでできていないことが多い ( この場合、特に、「形」よりも「動き」の観点での出来不出来の判別が難しい)
- ロープ素振りによって、ナチュラルなスイングが出来ているか否かの判定が可能
- ロープ素振りでスイングのコツをつかんで、それと同じように素振りをする。このとき「クラブの先端に重み」を感じたり、「クラブに振られる感覚」を感じ取れれば、それが「遠心力」の正体。
- あとはボールを打つ時でも同じリズム、テンポ、力感で振ることを心がけ、それが実現できれば再現性の高いスイングの獲得に向けた最短距離
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