【ゴルフ上達Tips集#20】いちごる式!心の整え方③
ゴルフ上達のためのヒントを集めた「ゴルフ上達Tips集」20回目。
前回に引き続き心の整え方シリーズ。
今回は、心の整え方という観点と、ゴルフ「ゲーム」の本質について考えてみましょう。
以下で示す通り、ゲームの本質➀②が結局は、ナイススイング意識(☞心の整え方Part2)や、基本クラブとしての9アイアン( ☞Tips #09基本クラブ再考)、ラウンドで練習通りにいかないワケ(☞上達マップ23 ラウンドで練習通りにいかないワケ~総論)などと繋がりを持っていることを理解できると、心の整え方のスキルは身についてきている証拠かと思います!
※ゴルフ上達Tips集はゴルフ上達マップシリーズ(全35回)の内容が基礎になっています。まだご覧になられていない方はそちらから読み進む方が上達の近道かと思います。
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Contents
土台となるマインドセットの復習
さて、ゲームの本質との関連に入る前に、今一度、前回、前々回で紹介した、土台となるマインドセットについて先に振り返ります。
心の整え方①の視点 ⇒ 心から楽しいといえるゴルフを!
「楽しい」は、ベストスコア志向でもなく、ナイスショット志向でもなく、「ナイススイング」を心がけることで初めて得られる今までとは違った「楽しさ」
(これについては、別の回で改めて具体的なイメージを提示する予定です)
心の整え方②の視点 ⇒ ナイスショットよりもナイススイングを!
さらに、
・ナイススイングとは・・・
(感覚的には)ナチュラルで、気持ちの良いスイング
(具体的なポイントとしては)左足→右足→左足のリズムで振ってフィニッシュ静止
ということでした。
これらとゴルフ「ゲーム」の本質は、どのように関連するのでしょうか。
ゴルフ「ゲーム」の本質と「心の整え方」の関係
ゴルフ「ゲーム」の本質として、イチゴルでは2つお伝えしていました。
「ゲーム」の本質①⇒ゴルフはボールをコントロール(=「スイング」をコントロール)するスポーツ
「ゲーム」の本質②⇒ゴルフは「リスク」をコントロールする
結論を先取りしていうと、
心の整え方に関連したゲームの本質①「ボールコントロール」とは、振り幅のコントロールです。
さらにこの時も、「フィニッシュ静止」がポイントで、ここで前回の「ナイススイング意識」と関係します。
また、ゲームの本質②「リスクコントロール」という観点では、とりわけ「プレーヤー自身の技術レベル」を冷静に判断できることが、心を整え、自分のゴルフをする上でポイントになるところかと考えています。
ゲームの本質①「スイング」をコントロールする
ゲームの本質➀「スイングコントロール」に関しては、
- 縦の距離をコントロールする「スイングの振り幅」のコントロール
- 傾斜やラフ、バンカーなどのライに対応する「スイングの最下点」のコントロール
- 球筋を決めて大きなミスを防ぐ「サイドスピン」のコントロール
- 林からの低い球での脱出やアプローチでのキャリー:ラン比を安定させるための「出球」のコントロール
などがあります。
「心の整え方」に関して特に関連が深いのが、❶スイング幅のコントロールです。
これは、いわゆる「コントロールショット(パンチショット、スリークォーターショット)」になりますが、「とにかく遠くに飛ばしたい!」と考えてしまっている(ナイスショット志向が強い)人には、練習場においてすら、なかなか難しいスイングになります。(そもそもナイスショット志向の方は、練習でコントロールショットの練習の割合が著しく低いと思われます。)
また、ナイスショットよりもナイススイングを!の具体的なポイント「左足→右足→左足のリズムで振ってフィニッシュ静止」との関連では、最後の「フィニッシュ静止」の位置が変わってくる、ということを意味します。
つまり、ナイススイング志向の心の整ったスイングが出来ていれば、フルショットにしろコントロールショットにしろ、イメージした振り幅で「気持ちよいスムーズなフィニッシュ静止」が出来ることになります。
気持ちよくスムーズでありながら切れ味するどいフィニッシュ静止、は「心が整っているか否かのバロメーター」とも言えます。
ゲームの本質②「リスク」をコントロールする
[ゴルフ上達のための2×2の本質]の最後、「リスクコントロール」と「心の整え方」の観点はどうでしょう。
実は、これは今までの集大成になります。
そして、ゴルフが本当の意味で奥深いのはこの観点にこそある、とイチゴルは考えています。
【ゴルフ上達マップ22】で記載した通り、ラウンドでコントロールするべきリスクは以下の3つの観点があります。
- 傾斜や芝の状況、バンカーといったボールの状況(ライ)
- コースの罠;打った先に深いガードバンカー、池、OBがある
- プレーヤー自身の技術レベル;ドライバーは右に曲がりやすい、長いクラブだとチョロが出るなど
これらをコントロールするためには冷静な判断が必要になり、その判断が「心の状態の表れ」なのです。
❶ライの状況
特に注意したいのは傾斜です。
「傾斜がある」と自覚できる状況であれば、フルショットは望ましくありません。
なぜなら、リスクを顧みずにフルショットを心がける時点で[ナイスショット意識>ナイススイング意識]となっており、大きなミスを招く要因になるからです。
例えば、セカンドが残り150ydで、傾斜が十分に強い場合、もしも、アベレージで90を超えているのであれば、ここは基本的には直接オンは狙わない方が良いです。
心の整え方を自覚できるようになるまでは、グリーンオンを狙うショットは、ナイススイング志向ではなく、ナイスショット志向になってしまっていると考えた方が良いです。
そのショットは、ある時はナイスオンするかもしれませんが、多くの場合は多少のダフリ、トップで、ショートしたり、オーバーしたりだと思います。ですが、忘れてはならないのは、それ以外にも、少なくない確率で、「大きなミス」を引き起こしている点です。
その「大きなミス(=+3以上に繋がっている)」こそが、いつも「他はよかったのに、あのホールがなければ90切れた(100切れた)」となるミスなのです。
それよりは、練習の時からナイススイングを心がけ、振り幅を押さえたコントロールショットをある程度習得できていれば、気持ちも幾分「ナイススイング意識」をもってラウンドでもスイングできます。
❷コースの罠
セカンド残り150ydで、仮に傾斜がなかった場合でも、グリーン前に深いガードバンカーや、グリーンからOBが近い場合は、やはりオンを狙わない方が良いです。
150yd先のグリーンでセカンドからバーディが出ても‐1であることを考えれば、深いガードバンカーから、ホームランや脱出失敗して起こる+2や+3をこそ絶対阻止する必要があります。
(最終ホールでのパーが、目標スコアか否かを分ける、という特別な状況であれば別ですが)
❸自分自身の技術レベル
さらに、セカンド残り150ydで傾斜が十分に大きいものの、グリーン周りのハザードもなし、という状況であれば、
「振り幅押さえる分、番手を上げた方がよいですよね?」
となりそうですが、番手は上げません。むしろ傾斜によっては番手を下げて、まずは常に及第点ショットをできるナイススイングが出来るかを確認することから始めましょう。
この積み重ねにより、自分の本当の実力(ミスの振れ幅)を把握でき、結果として大きなミスを防ぐことができるようになります。
おわりに
今回は、「心の整え方」の観点から、ゴルフ「ゲーム」の本質を振り返りました。
ラウンドでは、80台を目指す人はパーオン重視する傾向にありますが、パーオンにこだわり「過ぎている」場合は、その意識自体が、80台を阻む原因になっている可能性が高いです。
・前半は良かったのに、後半崩れて、いつも通りのスコア。
・全体としてはボギーペースで良かったのに、「あの+4のホール」さえなければ…
などが頻発している場合は、この点を見直すことのメリットは大きいと思います。
また、もっと初心者の方は、(男性の場合)150yd先のグリーンオンはもともと狙っていなかったとしても、「出来るだけ近づいておきたいから7アイアンで」と考えている場合、があります。
これも言い換えれば、「できる限り遠くに飛ばしたい」という意識と同じで、これはナイススイング意識ではなく、ナイスショット意識となってしまっている状態です。
さらにそもそも7アイアンのベストショットを前提にゲームを組み立てるのは、「近づいておかないと不安」という心の乱れから「リスク」が判断できなくなっている状態と言えます(そして、結果的に9アイアンよりも飛ばないことが多い)。
ラウンドでは、練習の成果を発揮したいし、いいゴルフをしたい気持ちはよくわかります(何を隠そう、僕自身がそうでした…)。
ですが、それと心の乱れは背中合わせです。
自分の心の状態を冷静に見つめられるようになってこそ、自分らしいゴルフが可能になります。
次回はいくつかのそのコツを紹介したいと思います!
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