【ゴルフ上達マップ24】ラウンドで練習通りにいかないワケ~Ⓐアドレスの向き・ボールの位置
一生楽むゴルフの基礎講座~通称・いちごる!がお送りする、ゴルフ上達の道しるべ24回目。
ゴルフの難しいところの1つは、
「あれだけ練習したのにラウンドで上手くいかない! 」
「ラウンド前の練習では調子がよかったのに! 」
ということがしばしばおこる点ではないでしょうか。
「ラウンドで練習通りにいかないワケ」シリーズ各論の1回目は、「Ⓐボールの位置・アドレスの向き」について。
スイングの本質に軸足を置けば、皆様が思っている以上にこの問題が根深いことを痛感するかもしれません。
一方で、比較的ケアが容易なものでもあるので、「意識するだけで減らせるミス」に対する即効性があるものでもあります。
また、この問題を解決するためのいちごる的におススメのプレショットルーティン( 打つまでの手順)も紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください!
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練習場とゴルフ場の違い
ラウンドで練習通りにいかないワケを考える場合、練習場の環境とゴルフ場の環境の違いを考えることが一つのヒントになります。
いくつもあるかもしれませんが、ここで取り上げたいのは、「人工芝マットと天然芝」である点です。
人工芝のマットが敷かれた練習場の多くは、ターゲットが練習場の中央付近になるように、向きが整えられています。
たとえば、練習場の右端の打席のマットはやや左側を向いており、練習場の奥の真ん中付近のターゲットを向いています。
また、スタンスを取る側のマットや、ボールを設置する側のマットには「切れ目」があります。
なので、多くの方はショット練習するときはそのマットの切れ目と平行にスタンスを取ることで、目標方向にスクエアに構えることが出来ます。また、マットの切れ目があることで、スタンスを取るべき場所も、間違えることは少なくなります。
一方で、ゴルフ場はどうでしょうか。
広大なフェアウェイの中で、スタンスを取りたい場所に、ターゲットとスクエアに構えるためのガイドラインはほとんどありません。
また、それがないために、ボールに対する立ち位置を誤り、ある人はボールに近く立ちすぎ、ある人はボールから離れて立ちすぎる場合があります。
こうなると、ラウンドで練習通りにいかない原因となってしまいます。その理由は、過去に紹介してきた内容から明らかになります。
過去投稿との関連
【ゴルフ上達マップ07】において、スイングの最下点の重要性と「ボールを打ちに行ってはいけない」理由について説明しました。
その要点は、ゴルフスイングはある種「円運動」や「振り子運動」をしており、その結果として、スイングをする際のクラブヘッドの軌道は安定しており、結果としてスイングの最下点も一定の場所(≒アドレスを取ったときにクラブヘッドが置かれる場所)に安定してきます。
こうなると、その最下点付近にボールがなければ、ナチュラルに円運動・振り子運動をしたスイングとは、異なる軌道でボールを「当てに」いかなければならなくなります。
これが、「ボールの位置」が重要な理由です。
また、アドレスの向きについても、普段は打ちたい方向を向いてスイングする練習をしており、それが意図したショットを打つのに重要になります。
ですが、ラウンド中比較的多くの方が、目標よりもかなり右を向いたり、左を向いたりして、目標に打とうとしています。これでは、極端にアウトサイドインのスイングや、インサイドアウトのスイングになりかねず、かりにいつも通り振れたとしても、構えた方向(かなり右や左)にまっすぐ飛んで行ってしまいます。
1.の通り、ラウンドでは、アドレスで向きたい方向にスクエアに構えることは困難です。また、同様にボールとの距離の立ち位置も誤りがちです。
こうなると、アンナチュラルなスイングに陥り、結果としてミスが大きくなるものと考えています。
この点を解決するために、いちゴルでは次のプレショットルーティンを紹介してます。
「ラウンドで練習通りにいかないワケ(Ⓐ)」を解決するために重要なコト~プレショットルーティン
アドレスの向きやボールの位置のエラーを是正するためのプレショットルーティンは、以下になります。これは、素振りが練足素振りである点を除けば、プロや上級者の大体の方々の順序と同じになります。
① ボールの横で(だいたいターゲット方向の向きに合わせて)、3連続素振りをする
② ボールの後方に回り込み、正確なターゲットを定める
③ ボールと②で決めたターゲットを結ぶ線上にある目印(いわゆるスパット)を、ボールの先30センチくらいのところに見定める
④ ③のスパットとボールを結ぶ線に対し、平行になるようにアドレスを取り、
⑤ スイングを始動する
この手順の中でいくつかポイントがあります。
まず①で素振りをする場合は、「ボールの手前」で「実際に打つ方向と同じ方向」で行うことです。
ここでの主目的はライの把握です。特に傾斜に関しては、どのような方向(左足下がり、つま先上がりなど)で、どの程度あるかを確認し、その傾斜で起こりうる出玉の傾向(例えばつま先下がりは、右にスライスしやすい)や、傾斜の度合いによって振り幅を検討(極端に急な傾斜の場合は、フルスイングをあきらめ、ハーフショットでレイアップをする)をします。
また、①の連続素振りで、毎回「自分のスイングの軌道はどのあたりを通過しているか」を把握することも大切です。ボールに当たらないかもしれない不安から近く立ちすぎる場合は案外多く感じます。こうなるとスイングがつまって、ダフったり、ひどい場合にはシャンクをしたりします。連続素振りをするとクラブ軌道が安定しやすく、その時の「体とボールの距離」を把握できるようにするとよいです。
②では、①で判断した出玉の傾向から、狙うべきターゲットを決めます。例えば、つま先下がりならば、「右に出やすい傾向を考慮して、ピンよりももやや左にターゲットをとる」などです。初中級者の方の多くは、得てしてピンを狙いがちです。ですが、ほんの少しの傾斜でも、出球は案外影響を受けるものです。常に100点を前提にターゲットを取るのではなく、「起こりえるミス」を考慮したターゲット取りをすることが大切です。
最後に、①~⑤の順序も大切です。
初中級者の方は、②→③→①→④→⑤の順になっているケースが多いです。素振りの順序が違うだけですが、これだけでも、正確に「向きたい方向に向く」ことの妨げになる場合が多いです。
「素振りをしてすぐに打ちたい」という気持ちも分かりますが、アドレスの向きが初中級者に多いことを考えると、どこかで手順を上述の順序にした方が、結果的にミスは減ると考えています。
まとめ
以上、ラウンドで練習通りにいかないワケの1つ目「Ⓐボールの位置・アドレスの向き」に対する対処を紹介しました。
初中級者は、「アドレス」というスイングの最初のフェーズにあまり注意を払わない方が多いように見受けられます。一方で、上級者になるほど、「ゴルフで大切なのは何ですか? 」 の問いに対して、「アドレスです」と答える人は多くなります。
どんなにいいスイングをしても、アドレスやボールの位置を間違えていれば、思ったような球筋にはならないか、もしくは意図したボールが打てたが「思った方向に飛ばなくてOB 」ということがあります。
ナイススイングしているのに、結果はついてこないはとてももったいないことですし、この部分に関しては、注意すれば改善する余地が大きい部分でもあります。ぜひこの機会に、アドレスやボールの位置の重要性を再確認していただければと思います!
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