【ゴルフ上達Tips集#12】長いクラブ習得講座、最終回。~ボトムアップ方式~
ゴルフ上達のためのヒントを集めた「ゴルフ上達Tips集」の12回目。
今回は長いクラブの習得講座の第3弾。ながもの習得講座①(☞上達Tips集10)ではマインドセットを、習得講座②(☞上達Tips集11)ではドライバーの習得手順を紹介しました。
今回は「ボトムアップ方式」で長いクラブを習得していくためのアプローチを紹介します。
ボトムアップ方式は、基本クラブの9アイアンをベースに、1本ずつ上に向かって習得していくプロセスを取ります。
9アイアンで身につけた基本スイングを維持したまま、長いクラブを振る方法としてはより確実な方法でもあります。
なお、ゴルフ上達Tips集はゴルフ上達マップシリーズ(全35回)の内容が基礎になっています。まだご覧になられていない方はそちらから読み進む方が上達の近道かと思います。
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長いクラブの習得方法の復習とボトムアップ方式
上達Tips集10で示した通り、長いクラブの習得方法には、前提となる考え方と注意点がありました。
前提となる考え方:クラブは番手によって振り方の本質は変わるものではない(心がけるべき「ナイススイング」は同じ)
注意点:長いクラブになればなる程、「遠くに飛ばそう」としてしまう点(ほぼ無意識に生じる現象)
これらを踏まえた上で、前回はいったんドライバー(という最も長く、軽く、故に難しいクラブ)にチャレンジする方法を紹介しました。 ですが、この方法で上手くいく方と、なかなか苦戦する方がいるのは事実です。
この傾向の違いは、ある種の「得手不得手」というものになってしまうところはあります。ですが、現時点で不得手だったとしても、落胆することはありません。
スイングの本質はクラブによって変わらない以上、いずれ必ず自信をもって振れるようになります。
トップダウン方式に少し手間取ってしまう場合は、それにこだわり続けるよりも先に、ボトムアップ方式、すなわち基本クラブである9アイアンを起点に、1つずつ階段を上っていくかのように、長いクラブに振り慣れていくことが、上達の上では効率的です。
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ボトムアップ方式の手順
ボトムアップ方式でのクラブ習得手順を具体的に説明します。
①まずは基本クラブの9アイアンと1つ番手を上げた8アイアン(1番手おきの場合は、7アイアン)を準備します。
②9アイアンでのショット練習を3~5回ほど行う
③8アイアン(1番手おきの場合7アイアン)を持ち②の9アイアンのスイングと同じリズム、力加減でスイングをしてボールを打つ
※この時ショット後、「9アイアンで振ったときと同じようなリズム、力加減だったか?」を自問自答する
※また、「その結果として」9アイアンよりも飛距離が10yd(同、20yd)前後くらい伸びることを確認する(決して、「力任せに振ったから」ではなく、あくまで同じスイングをしたら「クラブがボールをより遠くへ飛ばしてくれた」という感覚を大切にする)
④どうしても番手を上げると力が入る場合は、もう少し9アイアンのショット数を増やして、合間に8アイアンを入れる、という形で対応する。逆に、振り慣れてきて9アイアンと8アイアン(同、7アイアン)が同じように振れる感覚があれば、1球ずつ交互に打つ練習に切り替えてもよい
※以上の手順で、8アイアン(同、7アイアン)のショットの再現性が9アイアンと大差ないレベルになればOK。とはいえ、8アイアン(同、7アイアン)の精度が、9アイアンの精度よりも落ちることは、クラブの長さ、軽さの観点で致し方ないので、気にされる必要はありません。
⑤8アイアンに自信が持てるようになったら、その次の番手で①~④を実践します。
(注意点)
番手が進んでいっても、「9アイアンが基本クラブ」であることには変わらないので、練習をするときは必ず9アイアンを主体(少なくとも全体の30%くらい)に練習をする方が、スイングを崩さずに上達していくポイントになるかと思います。
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ボトムアップ方式のメリット
いちごるレッスンにおいては当初は、トップダウン方式は採用せず、ボトムアップ方式でクラブをマスターしていく方針を取っていました。
その理由は、ボトムアップ方式のメリットともいうべき以下の点が主な理由となります。
①「どのクラブでもスイングの本質は変わらない」を意識しやすい
長いクラブに移行するときの前提である「スイングの本質は変わらない」ですが、これはドライバーを持つと(トップダウン方式だと)やはり意識しづらくなります。
「基本クラブの9アイアンと同じリズム、同じ力加減で」と意識しようとしても、クラブの重さ長さが、ドライバーと9アイアンでは極端に違いすぎることから、「意識しても出来ない」ということになりがちです。
この点、9アイアンと8アイアン(もしくは1番手おきにマスターする場合7アイアン)であれば、コの問題点が解消されやすいです。
この手順で、8アイアン(1番手おきの場合、7アイアン)をマスターしたら、今度は8アイアン(同、7アイアン)と同じリズム、力加減で、7アイアン(同、5アイアン)を振ることでそれをマスターし、 7アイアン(1番手おきの場合、5アイアン)をマスターしたら、今度は7アイアン(同、5アイアン)と同じリズム、力加減で、5アイアン(同、UT)を振る… という形で番手を習得していきましょう。
②スイングを崩すリスクが小さい
こちらは、すでに述べた「長いクラブを振るときの注意点」に関わりますが、長いクラブはやはり振り急ぎ(リズムが早くなるか、腕力任せのスイング)が生じやすく、あるべきスイングから逸脱しやすいです。
9アイアンからドライバーに一足飛びをしてしまうと、どうしても「飛ばしてやろう」という意識から、振り急いでしまい、結果としてスイングを崩してしまいやすいです。
この点、ボトムアップ方式だと、いくぶんそのリスクが小さくなるという点が、メリットの2つ目です。
とはいえ、ボトムアップ方式でも5アイアンくらいともなると、スイングが乱れてきやすい(振り急ぎ)ので、こまめに間に9アイアンでのショット練習を挟み、9アイアンを振れば大きなミスが出ないことを確認しながら練習を進めるのも効果的です。
(合間に挟んだ9アイアンでのショットの精度が落ちている場合は、長いクラブを振るときに「良くない動き」が入ってきている証拠なので、9アイアンでも一度スイングを整えてから、先に進みましょう)
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おわりに~続・長いクラブの必要性
この3回のテーマは、もしかしたらこれまでの回にも増して、関心の高い領域だったかもしれません。
なぜなら、多くの方が「もっとドライバーの飛距離があれば…」や「フェアウェイウッドが苦手…」という悩みを抱えているからです。
ですが、ここで改めて「長いクラブの必要性」に言及して、このテーマを締めくくりたいと思います。
このサイトでは、「一生楽しむゴルフ」をテーマに「いかにゴルフを深く長く楽しんでもらうか」を追求した結果として生まれた「上達のコツ」を紹介しています。
ですが、「楽しんでもらおうと工夫した結果」、上達Tips集10でも紹介した通り、目標スコアが当面アベレージ90切りくらいである場合、全クラブを使う必要はなく、「使う番手をかなり絞る」ことを提案しております。
これは、一見すると「楽しむ目的」から逸れているようにも見えます。
なぜなら、ある程度ゴルフをされてきた方なら「やっぱり14本のクラブをキャディバッグに入れることが認められているのだから、プロと同じようにいろいろなクラブを使って楽しみたい」と、思うのは当然だからです。
このように考える一般アマチュアゴルファーに、「番手を絞って!」というのは酷かもしれませんが、一度試してみる価値はあるかと思っています。
例えば、傾斜のかかったフェアウェイから、
❶残り距離で番手を判断し、不慣れな5アイアンをもってか果敢に2オンを狙った結果バンカーにつかまり、一発で脱出できず、焦って打ったアプローチはオーバー、これらを取り返そうとパットも力が入ってそのホール5オン3パットのダブルパー(もしも5アイアンが成功したらパーかもしれないが、その確率は??)
❷残り距離ではなく、まずはこの傾斜から打つことのリスクを判断し、番手はいつも通りの全幅の信頼を寄せる9アイアンを用いて、「この傾斜なら、無理せずレイアップの気持ちでコントロールショット気味に打ったら大けがしないからな?」という意図をもってショットをし、気持ちの良いナイスショットを積み重ねて結果ボギー(もしくは隙あらば、寄せワンでパー)
という2種類のラウンドの仕方があった場合、果たして常に❶の方が「楽しいゴルフ」といえるでしょうか。
せっかく楽しみにしていたラウンドのスタートホールで❶の結果のダブルパーだと、多くの人は目標としたスコアに到達しない焦り(もしくは今季ワーストスコアが頭をよぎることによる不安)から、スコアを崩しがちです。
ゴルフの楽しみ方は人ぞれぞれですが、多くの方にとっては、そうは言ってもけっきょく「ナイスラウンドが出来ること(=満足のいくスコアで回れること)」が最初に大切になってくるのだと思っています。
(飛ばし屋でその日最長不倒のドライバーショットが出たとしても、スコアが平均よりも10も悪ければ、きっと残念な気持ちになる)
であれば、❷のようなラウンドをすることで、案外新しい体験ができるかもしれません。
いったん「残り距離」はコースマネジメントの検討から除外して、反対に今まで考慮していなかった、「どのようなスイングであればミスをしないか?」という「スイングの選択」というチョイスを考えてラウンドしてみると、それが十分に戦略的で、意図した通りにマネジメント出来ることに気が付くことができれば、今までになかったゴルフの世界が見えてくると思います。
長いクラブの習得講座の最後に伝えたいのは、やはりゴルフの2×2の本質を前提にした、質の高いゴルフ。
ぜひ、一度お試しあれ。
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