【ゴルフ上達Tips集#11】ドライバーの振り方、はじめの一歩。~長いクラブの習得方法①~
ゴルフ上達のためのヒントを集めた「ゴルフ上達Tips集」11回目。
前回より、長いクラブを振るようになるための考え方をお伝えしております。
前回投稿では、全般的な注意点と長いクラブの習得方法として2つのアプローチがあることを紹介しました。
今回はその習得アプローチの1つである「トップダウン方式」について紹介します。
トップダウン方式とは、すなわち、基本クラブのマスター後、その上のクラブを一気に飛び越えて、ドライバーに手を付けていく方法です。
そういうわけで今回は、「ドライバーの振り方、はじめの一歩」を紹介します!
なお、ゴルフ上達Tips集はゴルフ上達マップシリーズ(全35回)の内容が基礎になっています。まだご覧になられていない方はそちらから読み進む方が上達の近道かと思います。
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Contents
ドライバー~飛距離に関して最も高性能なクラブ~
【上達Tips集#10】長いクラブの習得方法(総論)の繰り返しになりますが、クラブによって「スイングのリズム」や「力加減」は、基本的には変わることはありません。
長いクラブを持ったからと言って、「よし飛ばすぞ!」と意気込む必要はありません。
一般的には、「ドライバーはPWの2倍の距離飛ぶ」と言われます。
しかしPWは気持ちよくスイングして120yd打ててる方でも、ドライバーになると途端に力が入り、あたかもPWで160yd飛ばそうとしているかのようなスイングをしています。
(もしもショートアイアンでも、「力いっぱい振っている」自覚のまだある方は、まだこの投稿の内容の練習をするには時期が早いかもしれません)
ドライバーは、「飛ばす」クラブではなく、「飛ぶ」クラブということを念頭において、気持ちよくスイングすることを心がけましょう!
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番手が上がると、クラブは長く、そして軽くなる~ドライバーの難しさ
上記の通り本来、ドライバーは飛距離に関して高性能であり、キチっと振れればまっすぐ遠くに飛ばせるはずのものです。ですが、どのクラブも振り方は変わらないはずなのに、多くの方が、ドライバーを苦手とします。
その理由は、どのようなところにあるのでしょうか。
それは、ドライバーの特徴である、全クラブ中「最も長く、最も軽い」ということです。
ここでもゴルフ上達マップとの関連を考えてみましょう。
スイングの本質の重要な要素に「遠心力(☞上達マップ02 遠心力と地面からのエネルギー)」がありました。ところが、初中級者の多くの方は、この「遠心力を効果的に活用したスイング」の習熟度が不十分で、程度の差はあれクラブを正しく扱えていません。
・クラブが軽い問題
このような状況で問題となってくるのが、ドライバーというクラブの「ヘッドの軽さ」です。
ヘッドが軽い、ということは「遠心力が発生しにくい(活用しにくい)」といえます。
9アイアンなら、多少クラブの扱い方が良くなくても、ヘッドの重みが十分あるため、結果的に遠心力を活用したスイングが起こりやすいです。
一方で、ドライバーはそのようにはいかず、少しでも無用な腕力に頼ったスイングをしてしまうと、その悪い動きが、そのままクラブヘッドの挙動に影響してしまいます。
その結果、もしもクラブを正しく扱えれば、自然とフェースはターンし、真っすぐ遠く飛んでいくはずのところ、フェースが開いたまま(もしくは逆に早い段階で閉じてしまい)、ボールは左右に散らばってしまいます。
・クラブが長い問題
さらに、「長い」ということも、問題を悪化させます。
遠心力という観点では、もしかしたら長い方が発生しやすいかもしれませんが、ここで問題になるのは、ボールとカラダの距離が遠くなり、「ボールに当てるのが難しそう…」という不安が生じる点です。
本来はゴルフスイングの本質ゼロ「ナイスショットよりもナイススイングを!(☞上達マップ04)」の観点からは、「ボールに当てに行く行為」はNGなのですが、「当たらないかも。。」という不安があると、人はどうしてもボールに当てにいこうとしてしまうものです。
以上のような理由で、ドライバーはどうしても習得に時間がかかってしまうクラブなのです。
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それでも、ドライバーの振り方をマスターしていくために~出力3段階調整法~
上記のような特徴があるドライバーですが、とはいえ、やはりゴルフの醍醐味の一つは「ドライバーで会心の一打を!」ということもあるでしょう。
また、ゴルフゲームを楽しんでいく(良いスコアでラウンドする)ためにも、ティショットで、ある程度飛距離があるのとないのとでは状況は全く異なってきます。
というわけで、ドライバーをマスターしていくための手順を紹介します。
その手順は、「出力3段階調整法」ともいうべき、段階的なアプローチを取ります。
出力3段階とは以下のステップを踏みます。
<出力3段階調整法>
Ⓐ まずは両足を閉じてドライバーを振り、真っ直ぐボールを飛ばせるようにする(スイングA)
Ⓑ ①のスイングの再現性が確保出来たら、今度は足幅を肩幅くらいで、①と同じように振る(スイングB)
ⓒ ②でも曲がらなくなってきたら、通常通りの足幅で②と同じように振る(スイングC)
注意点は以下です。(飛距離の目安はドライバーの飛距離が230ydの方を前提とします)
(注意点)
・ Ⓐで150~180yd(Ⓒの7~8割)、Ⓑで190~210yd(9割程度)、Ⓒで220~230ydのイメージです。
・ スイングのリズム、力加減はⒶⒷⒸでそれほど変わらない。結果的に飛距離が変わるだけであって、力を入れて飛ばすわけではない。
・ Ⓐの再現性の目安は、少なくとも7割くらいの確率で満足のいくショットが打てるレベル。(ダフリ、チョロは基本的には出ないレベル)
スイングイメージや細かい注意点は、以下の動画をご覧ください。
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出力3段階調整法のメリット~スコアメイクの観点から
出力を3段階に分けて距離をコントロールできることは、スイング習得の上で効率的であるばかりでなく、ナイスラウンドの再現性(満足のいくスコアで安定する)を高める上でも実践的な技術です。
というのも、(僕自身がそうであったように)多くの方は、ミドルホールやロングホールならどのホールでもドライバーを持てば同じようにスイングしていると思います。
ですが、3段階調整法でスイングを習得すれば、基本的には「ⒸよりもⒷ、ⒷよりもⒶの方が安定して真っ直ぐに飛ぶ」状態になります。 こうなると、状況に応じて以下のような対策が出来るようになります。
・ 通常は、スイングBで方向性をそこそこ出しながら飛距離を確保。
・ 狭いホール…ここは足閉じるとまではいかないが、スイングBよりもややスタンスを狭くしてスイングAの気持ちで振ろう(もちろん完全に足を閉じたスイングAでもOK)
・ ロングホールで、OBなどもなくプレッシャーが小さければ、スイングCで多少のリスクを取っても飛距離を狙ってみる
など。
これが出来るようになると、これまでのような「どのホールも一様にフルスイングした結果、今日もOBが3個出た」などがなくなります。
ティショットのOBはレベルを問わず、出来る限りゼロにしたいものです。
このTips集シリーズでも繰り返し伝えているように、アベレージ90超の方がもしもベストスコアや、平均スコアの向上を目指すならば、飛距離はネックになっていないと考えられます。
それよりもOBの影響の方が大きいです。
OBは実質2打罰の影響があるので、OB後のショットで(今前提としている最高飛距離の)230yd飛んだとしても、それは「3打かけて230yd進んだ」ということにしかなりません。(これでは、平均80yd弱で、「9アイアンの方が良かった」となる)
もしも、ラウンド中に最低でも1,2回OBがあるという方は、ご自身の平均飛距離が大きく棄損していることを再認識する必要があるかもしれません。
それならば、最低でも180ydを確実に運べるスイング(スイングA)を土台として作っておく方が、スコアメイクする上で大きく役立つと思われます。
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おわりに~[マイナス×マイナス=プラス]の現象に騙されてはいけない
以上がドライバーを振れるようになるためのはじめの一歩です。
「足を閉じてドライバーを振るなんて…いかにも難しそう…」と思われた方も多いのではないでしょうか。 確かに、最初は「普通に打つ」よりは当たらないかもしれません。
ですが、ゴルフ上達マップシリーズ、上達Tips集シリーズで紹介してきた他の練習ドリルと同様、
「その方法が今出来ていない、ということは、スイングに本質的な問題を抱えている」
ということができます。
普通に打つ方が簡単に思えるのは、文字通り「打っている(無理やり当てている)」からです。
スタンスを通常通りにとって、スイングする場合、仮に上半身が望ましくない動きをしたとしても、下半身がそれを支えることが出来るため、何とかスイングしているように取り繕うことが可能です。
そのスイングに「良くない動き」が含まれていたとしても、それを補う動作(→これもまた良くない動き)が運よくマッチすれば、真っ直ぐ遠くに飛ぶことはあります。(マイナス×マイナスがプラスになった感じ)
ですが、このスイングを続ける限りは、再現性の高いナイスショットをすることはできません。
足閉じスイングは、[マイナス×マイナス=プラス]を許しません。
足閉じスイングでまっすぐ飛ばせるようになった時、自然とナイススイングが身についたといえると思います。
いちゴルレッスンでは、したがって、受講生には足を閉じてドライバーを振れるようになることを大切にしてもらっています。
「足を閉じて振るなんて、なんか変。」、「もっと飛ばしたい」には目を瞑り、「スイングの本質」をまずは体得しましょう!
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