【ゴルフ上達マップ20】
続・スイングの最下点~より実践力を高めるために

一生楽むゴルフの基礎講座~通称・いちごる!がお送りする、ゴルフ上達の道しるべ20回目。

ここ2回お伝えしてきているゴルフ「ゲーム」の本質①。すなわち、

「ゴルフはボールを飛ばすゲームではなく、ボールをコントロールするゲーム」

「ボールをコントロールするためには、そのスイングがコントロールされていなければならない

という観点。

スイングコントロールは、狭義には「コントロールショット」や50yd以内のアプローチにおける「振り幅のコントロール」を指します。

今回は広義のスイングコントロールに含まれる「スイングの最下点のコントロール」をテーマとしています!

ラウンドでは、練習場と同じような真っ平らな環境はありません。

また、ラフやバンカーとボールの置かれている状況もまちまちです。このような状況でプレーヤーに求められるもの。

それが「スイングの最下点のコントロール」なのです!

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スイングの最下点〜過去投稿の復習

スイングの最下点については、【上達マップ07】においてその考え方の重要性を説明しました。

そこでは、ゴルフはボールが止まっているスポーツであることから、わざわざクラブヘッドをボールに当てようとしなくても、ナチュラルなスイングをした結果作られるスイングの軌道上にボールがあれば、「目を閉じていてもボールは打てる」ということをお伝えしました。

したがって、ボールを置く位置はそのスイング軌道上の最下点(「スイングの最下点」)付近に置けばよいということになります。(逆に言うと、そこにボールがない場合は、「打ちにいかないと」ボールに当てることはできない)

・スイングの最下点を安定させるには

また、上達マップ07で記載の通り、スイングの最下点を確認には、1回だけの素振りではなく、連続素振りをすることで確認することをおススメしております。

今回は、スイングの最下点のアジャスト(微調整)をして様々な状況に対応する技術を紹介していますが、その前提は「スイングの最下点が安定していること」です。

その上で、今回紹介する内容をやや基礎基本の上に積み上げるべき実践的な技術だ、という点を踏まえて読み進めていただければと思います。

ゴルフ「ゲーム」の本質①~スイングコントロールのもう一つの観点

上図にある通り、ゴルフ「ゲーム」の本質①はゴルフが「ボールをコントロールするゲーム」であり、そのためには「スイングがコントロールされていなければならない」ということをお伝えしておりました。

スイングコントロールについては、アプローチからコントロールショットまで、主に「振り幅」を調整してスイングすることに通常は主眼が置かれます。

しかし、いちゴルではより広い意味でスイングコントロールをとらえ、「振り幅」だけでなく、もう一つの観点も併せて重要な実践的技術としてお伝えしています。

それが、「スイングの最下点のコントロール」です。

なぜ、スイングの最下点が重要か。

それは、ラウンドでは練習場と異なり、「様々なライ」が存在するからです。


最も分かりやすい例としては、「つま先上がり/つま先下がり」の状況です。


これらは、通常のまっ平らな練習場の状況とは異なり、ボールが足元と同じ高さにはありません。(つま先上がりであれば、「高い位置」にあり、つま先下がりはその逆です)

また、グリーン周りのガードバンカーからのバンカーショットは、いわゆるエクスプロージョンで脱出することが基本ですが、これもスイングの最下点という観点に立てば、通常の状況より低い位置にアジャストする必要があります。

このように、ゴルフ場でラウンドをするということは、「スイングの最下点」の観点から、様々なアジャストを求められているといえます。

それについて意識を巡らせた方がラウンド中の大きなミスを防ぐことが出来ると考えています。

最下点のコントロールを意識した練習

以上の通り、ラウンドでは「スイングの最下点のアジャスト」が常に求められるにもかかわらず、多くの方はラウンドでしかその対応をする機会を得られません。

これでは、練習場では基本問題のみをやり、ラウンドになるとぶっつけ本番で応用問題に対処しないといけなくなり、やや心許ない感じがします。

そこで、いちゴルでは、出来る限りラウンドを想定した実践的な練習をしてもらえるよう、スイングの最下点を操作してボールを捉える練習にも取り組んでもらっています。

①スイングの最下点を高い位置に設定した練習(仮想つま先上がりの練習)

これは、30~40㎜にティアップをしたボールを打つ練習です。

使用する番手は、最初はショートアイアンくらいから始めるほうが良いと思います。

通常のアドレスのクラブヘッドの位置よりも、だいぶ高い位置に設定したボールを打つということは、仮想つま先上がりのボールを打つのと同じ状況といえます。(実際は足元にも傾斜がかかっているため、より難しい)

アジャスト方法は、基本的にはアドレスで対応します。「前傾姿勢をいつもより起こし気味」 にするなどの対処をして、アドレスのセットアップでクラブをボールの高さ付近にセットします。

その上で、「いつも通りのスイング」を心がけ、ボールを打ちます。高めにティアップされたボールを打つには、セットアップの段階からいつもと違って、不安定さを感じるかもしれませんが、しっかりミートできれば、使用している番手なりの距離が出ます。

ダフリ気味に入るとクラブヘッドの芯を外した形になり、ボールの飛距離は落ちます。

②スイングの最下点を低い位置に設定した練習(仮想つま先下がりの練習)

①とは反対に、スイングの最下点を足元よりも低い位置にあるボールを打つ練習で、こちらは仮想つま先下がりの練習とも言えます。

重心を通常より低い位置に保つために、足幅を開く、腰を深く曲げるなどして、対応したらあとはいつも通り振るだけです。

また動画ではバランスを取るのが難しい不安定な道具に乗って打っていますが、こうすることによりより実践的な練習ができます。

まとめ

ティアップをしたボールを打つ、バランスディスクの上に立ってボールを打つ、もしくはボールの飛球線後方にガムテープを貼って打つ、などいわゆる「スイングの最下点」に関連した練習方法は、YouTubeなどでも良く紹介されております。

これらは確かに、それぞれ有用な練習方法になりうるかもしれませんが、そのほとんどにおいて、重要な前提が欠けているように思います。

それは、ティアップしたボールをクリーンに打ったり、ボールの後ろのガムテープがはがれないように打つことが、「目的化」しては意味がないということです。

[1.スイングの最下点~過去投稿の復習] でも記載した通り、その前提となるのは、「通常のスイングにおいて、スイングの最下点が安定していること」です。

安定したスイングの最下点が存在するスイングは、ナチュラルで理にかなったスイングです。

これがまだ不十分なのにも関わらず、ティアップしたボールを打ったり、ボールの後ろのガムテープがはがれないように「打つ」行為は、「手打ち」を助長しやすくなり、ナチュラルなスイング作りにおいて逆効果にさえなりえます。


あくまでも基礎基本を大切にし、その習熟度をチェックするための練習や、ラウンド前の意識付けのための練習として、応用練習に取り組んでいただければと思います!

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