【ゴルフ上達マップ22】ゴルフ「ゲーム」の本質②
一生楽むゴルフの基礎講座~通称・いちごる!がお送りする、ゴルフ上達の道しるべ22回目。
いちごるが考える「ゴルフ上達のために大切な本質」は全部で4つにまとめております。
その最後に当たるのが、ゴルフ「ゲーム」の本質②~ 「ゴルフはリスクを判断し、それをコントロールするスポーツ」という観点。
この本質こそが、ゴルフが奥が深いスポーツである所以であり、また一方でゴルフの「とらえどころのない部分」でもあるのだと思います。
そして、この点に関してのゴルファーの探求は、ゴルフを続ける限り一生終わることのないものになるかもしれません。
今回は、一般アマチュアゴルファーの果てしない探求のヒントとなるようなポイントをお伝えできればと思います!
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Contents
ゴルフ「ゲーム」の本質~ポイントは〇〇コントロール
いちごるでは、ゴルフ上達のために重要な部分をいわゆる「2×2の本質」として紹介しています。
「2×2」というのは、ゴルフ「スイング」の本質の観点、およびゴルフ「ゲーム」の本質の観点、この2つの観点から、それぞれ2つずつ本質があると考えているためです。
【ゴルフ上達マップ16】(ゴルフ「ゲーム」の本質概論)にも記載した通り、ゴルフ上達のためには、スイング面のクオリティを上げていくだけでは、壁にぶつかります。
なぜならば、ゴルフ場でラウンドをするということは、練習場とは異なり様々な「仕掛け」があるからです。
練習場でナイスショットを連発したスイングは、ノープレッシャー下で、傾斜もなく、ラフ・バンカーもない状況、すなわちナイススイングをするには理想的な環境で行わたものです。
ゴルフ場ではこのようなワケにはいかず、多かれ少なかれミスをすることになります。
この時に必要な考え方が、ゴルフ「ゲーム」の本質です。
「ゲーム」の本質の2つは以下の観点で着眼点が異なります。
・ミスの確率・程度を小さくするための対処→ゴルフ「ゲーム」の本質①:ボールコントロール=スイングコントロール
・ミスした際の影響を最小限に抑えるための対処→ゴルフ「ゲーム」の本質②リスクコントロール
このように、ラウンドで上手に立ち回るためにはスイングを、そしてリスクを、コントロールすることが重要になってくるのです。
リスクコントロールとは~ゴルフ「ゲーム」の本質②
上述した通り、ゴルフ場には様々な仕掛けがあることから、ゴルフが「ミスのスポーツ」であること、その対処のために大切なことな一つは、スイングをコントロールすることでした。
「ゴルフ場ではとにかくマン振り」ではなく、状況に応じてスイングをコントロールし、ボールをある程度コントロールできれば、ミスの程度は小さくできます。
さらに、それでも起こってしまうミスを、ストローク(打数)に積み重なっていかないようにする対処ができれば、「調子が悪くてもそこそこ満足のいくラウンド」が出来るようになります。
ここで大切な考え方は以下です。
ゴルフは、ボールの置かれている状況、ターゲット付近にある罠を考慮してリスクを判断し、それをコントロールする必要がある
ゴルフというスポーツが、「リスクをコントロールするスポーツ」だという観点にたつと、思いつく限りでも以下の観点を考慮する必要があります。
- リスクその1~ボールの置かれている状況(=ライ)
- リスクその2~ターゲット付近の状況
- 忘れてはならないリスク~プレーヤー自身の技術レベル
リスクその1~ボールの置かれている状況(=ライ)
まず一つは、ボールの置かれている状況、すなわち「ライ」がリスクの一要因になります。
ライについて、さらに分解する以下の通り分けられます。
①傾斜の度合い
②フェアウェイにあるかラフにあるのか
③芝の薄さ(=ボールと地面との空間の有無)
①傾斜の度合い
初中級者が特に注意を払いたいのは、傾斜の度合いです。
一たびゴルフ場に出れば、練習場のような平坦な場所はほとんど存在しません。(たとえそれがティイングエリアだったとしても、場合によっては傾いていることがあり注意が必要)
また、たとえ傾斜の度合いがわずかだったとしても、それが大きく影響する可能性があります。
傾斜の存在は、スイングに制約を課します。
練習場では、フルスイングをしても気持ち良いボールを打てるかもしれませんが、少しでも傾斜があれば、フルスイングをすることによって、トップ、ダフリ、ひっかけ、スライスなどのミスを大きなものにしてしまう可能性があります。
ここで、重要になってくるのは、「ゲーム」の本質①で触れた「スイングコントロール」の技術・意識になるのです。(傾斜対応の詳細は☞【ゴルフ上達マップ25】)
②フェアウェイにあるかラフにあるか
フェアウェイにある場合とラフにある場合もショットに大きく影響します。
力のある男性なら、芝生がボールとクラブの間に挟まってフライヤーを起こし、想定以上に飛んでしまうことで、「チャンスが一転ピンチに」ということもあります。また、力が比較的弱い女性の場合は、芝生の抵抗に負けて、飛距離を大きく落とすこともあります。
③芝生の薄さ(=ボールと地面との空間の有無)
ボールと地面との間の空間がどのような状態になっているか、もショットの精度に影響を与えます。
通常のフェアウェイにある状況 では、ボールと地面は設置しているようで、ボールが芝生の上に乗っている分、わずかな空間があるといえます。
この適度な空間が、スイングの最下点が前後するコトの影響を緩和するため、ミスのリスクは小さくなります。
逆に、ボールと地面が設置している状態は難易度が高く、ミスショットリスクは大きくなります。
この状況の最たる例は、バンカーになります。グリーン周りのバンカーショットが、敢えて砂ごとボールを飛ばす理由はここにあります。
バンカーでは砂とその上にあるボールが設置しているため、空間はゼロ、ということが出来ます。この状態だと、ボールをきっちりとさばくことが出来なければ、意図したショットと大きく異なる結果になります。
少しでも手前から入れば、ボールとクラブの間に砂が入り込み、大きく飛距離を落としますし、上から入る(トップする)とスピンが利かずグリーン上でオーバーしてしまうことになります。
特にグリーン周りのバンカーでは、フルショットをすることのない距離になるため、通常のアプローチショットと同様のスイングでボールを直接コンタクトしようとすれば、スイングの最下点にばらつきが生じてしまう結果、ピンに寄せることが難しくなります(振り幅が小さいスイングは、スイングの勢いがなく、軌道が不安定になりやすい)であれば、スイングを大きくし、敢えて砂ごと取りに行くことで、スイング軌道も安定し、取る砂の量の多寡があったとしても、その影響は十分に小さくなるため、基本的にはこの方法(エクスプロージョン)が採用されているのです。
リスクその2~ターゲット付近の状況
判断すべきリスクの2つ目は、ターゲット付近の状況です。
ターゲット方向に、池やバンカー、OB があるのであれば、これもストロークが積み重なる原因となるリスクです。
この中では、OB →池→バンカーの順に、避けるべきリスクとして優先順位が高いです。
バンカーはたとえ入っても、挽回のチャンスが残されますが、池に入れば1ペナ、OBになればルールとしては、1打罰の上「元の場所から 」打ち直しとなります。
OB 1打罰のように見えて、元の位置から打ち直しを要するため、仮にナイスショットした場合にそこに飛んでいれば次が2打目であるところ、OBの場合は打ち直しが3打目、次の場所から4打目となるため、実質2打罰となります。(池の場合は入ったところから1打罰なので、入る原因となったショットは生かされるため、この点OBよりもストロークが1打少なくて済む)
忘れてはならないリスク~プレーヤー自身の技術レベル
さらに、リスクを判断するうえで、忘れてはならないことがあります。
それは「プレーヤーの技術レベル」です。
ボールの置かれている状況、ターゲット付近の罠が同じであっても、プレーヤーが変わればリスクは変わります。
同じ傾斜でも、上級者ならいつも通り打つのに近いスイングでもボールをコントロールできても、初中級者が同じことをすれば大きなミスとなってしまい返り討ちにあいます。
例えば下記YouTube動画の0:30:00~からの有村智恵選手のショットは、プロだから可能となる選択肢です。
また、ドライバーのリスクについてはどうでしょうか。
10球打てば、2,3球はまっすぐ飛ぶが、それ以外は5、6球はスライス気味の球が飛び目標よりも右に飛んでいく傾向にある場合、「まっすぐ飛ぶこと」を前提にターゲットを取ることは、リスク判断とそのコントロールの観点からは望ましくはありません。
なぜなら、傾向的には右に飛び、右のラフかもしくはひどい場合には林や、崖、OB などの結果になる可能性があるからです。
この場合は、本来飛んでほしいところよりも左側をターゲットとし、「向いた方向に飛んでもフェアウェイ左端、多少右に曲がってもフェアウェイ中央から右側に残る」という状況を自ら作り、リスクをコントロールしていくことが大切です。
まとめ
以上の通り、少し例を挙げるだけでも、リスクの判断とそのコントロールについては、状況によって、またプレーヤーのレベルによって対応が異なります。
なので、その状況にあった、自分なりの判断が出来るようになっていくことが、「ゴルフの本当の奥深さ」を知ることにつながります。
また、上にあげたポイントについては、いちごる的には、他のスイングの本質、ゲームの本質との関連で、またこれらを体得していく上で、もう少し細かく補足したい点が残ります(一言では説明しきれない)
この点は、今後折に触れて、上達Tip集として、ご紹介していければと考えています。
ゴルフ上達マップが目的地までの「地図」、いちごる練習ドリルが「羅針盤」であるならば、願わくばこれら上達のためのTip集が、名所・史跡をより深く堪能するために各所に掲げられている「案内板」たりえますように。
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